EVフィアットの日本発売日は2022年6月25日
2022年4月5日、電気自動車のフィアット「500e」ことチンクエチェント・イーが日本市場で正式デビューを飾ったのは記憶に新しいことと思います。
当初は昨年2021年内の日本導入を目指していた向きもあるようですが、コロナ渦などの影響もあってか予定が遅れた模様でしたね。2022年頭に同年内のリリースがCEOにより明言、4月に入る少し手前に確定情報がオフィシャルサイトおよびSNSやメールマガジン等で「500e日本上陸」を一斉にアナウンス。
そして4月5日、ステランティス・ジャパン(Stellantis日本法人 / 元FCA JAPAN)による公式プレスリリースで正式発表されました。
フィアット500eの日本発売日は、
2022年6月25日(土)
となります。
日本導入は「Pop」「Icon」「Open」の3モデル
エントリーモデルとなるベースグレードに「Pop(ポップ)」が設定され、価格は450万円。
現行フィアット500(ガソリンエンジン車)で馴染みある呼称のグレード名を採用した形でウマいなぁと感心させられましたが、値段はぜんぜんPopじゃないのはツッコミ所(笑)
また、オフィシャルHPでは『500e Pop(受注生産)』と明記されていて、まあいろいろと大人の事情がある模様。
その上位グレードである「Icon(アイコン)」は装備が充実していて、かつてのLOUNGE(ラウンジ)の位置付けとなりますが、ここで価格は485万円となかなかのリッチなプライスに跳ね上がります。
そして500Cを受け継ぐ形となる「Open(オープン)」は、Iconと同等の装備にプラスして後部まで展開するコンバーチブルのソフトトップを備えたカブリオレ・タイプで、価格は495万円です。
CEV補助金は65万円とのことですが、それを差し引いても400万円を超える計算となります。
500eのボディーカラーは5種類
動画内の紹介の通り、EVフィアット「500e」のボディ色は5通り。
おそらく最も需要の多い白系ソリッドの他、相応に高級感のあるシックで落ち着いた上品なカラーラインナップとなっています。
「アイスホワイト」
ーソリッド
「オーシャングリーン」
ーメタリック※
「ミネラルグレー」
ーメタリック※
「ローズゴールド」
ーメタリック※
「セレスティアブル・ブルー」
ー三層パール※※
ただし、
白の「アイスホワイト」以外は『オプションカラー』となっているので注意が必要。
メタリックは費用+5万5千円。
三層パールは費用+11万円。
「500e」はサブスク・リース販売のみ
購入はサブスクリプションとリースのみとなります。
自動車保険も含むサブスク型が月額5万3900円、リース型が月額3万4000円とのことです。いずれのプランも5年間の契約終了後に車両を返却する形。
2022年内に全国のフィアット・アバルト正規ディーラー73店舗に有料の急速充電器(最大50kW)が設置される計画だそうで、ステランティス・グループ下の他ブランド店舗にも同様に充電スポットの設置を進める予定。
日本に割り当てられている台数は500台。
それが少ないのか多いのかは、今のところは分かりませんね… さて、どうなるEVフィアット?
フィアット500と書いてチンクエチェントと読むのはすっかりおなじみ! イタリア語で数字の500が「チンクエチェント」なので、日本語で「ふぃあっと・ごひゃく」という読み方をしてももちろん意味は同じです。さほどイタ車を知らない方に話すときとか、実際そう呼ぶことも多いですよね。
でも、やっぱり「カリオストロでルパン三世が乗ってた黄色いクルマ」と言うのが最もてっとり早く伝わるのも事実(^-^
宮崎駿氏とタッグを組んた作画監督の故・大塚康生氏の愛車がアニメ作中で採用されたのは有名な話で、最新版のルパン三世もオマージュで黄色い旧チンク(ABARTHのサソリエンブレム 笑)に乗っています♪
ちなみにフィアットとは自動車メーカーの社名。19世紀末、1899年7月11日に北イタリアの工業都市トリノで創業されたFIAT社は、イタリア語で"Fabbrica Italiana Automobili Torino"(ファッブリカ・イタリアーナ・アウトモ―ビリ・トリノ)の頭文字から取られた名称でした。
意味は『トリノ・イタリア自動車工場』です。これは意外と豆知識ですよね♪
イタリアでは、500という数字とクルマの組み合わせは特別な意味を持ちます。
英国のミニやVWビートルに並び称されるヨーロッパ往年の名車でありイタリア人の国民車・フィアット500。60年代の後半に世界的な大ヒットの絶頂を迎えたヒストリックカーは、2007年に現代版へのリメイクを経て、いよいよ2020年にEV・電気自動車への進化の道のりをスタートしました。
♥2022年版フィアットチョコ♥
フィアット初の電気自動車!そして2030年までには全車種EVに?
フィアットの本格的な電気自動車およびハイブリッド車の生産開始は、1899年7月11日にトリノで創業されてからの約120年の歴史で当然ながら初めての出来事です。
初代500である「トポリーノ Topolino」に始まる、FIATブランドを代表するイタリアの国民車・フィアット500(チンクエチェント)は、戦前から戦後、20世紀から21世紀、そして未来への新時代、常に時代の節目と変化の局面に立ち会い、その時代の流れを汲んで歩みを模索してきたクルマです。
社会のニーズが変われば、自動車へのニーズも変わっていくのは必然と言えるでしょう。
しかし、ファッション・アイコンとしても盤石の存在感を示し続ける『500 チンクエチェント』の愛されっぷりは驚異的ではありますし、新旧・EVともにデザイン面でもキャラ的にも血脈がしっかり踏襲されているのは本当に素晴らしい。
単なるオマージュで完結することなく、革新しながら受け継ぐ事。
それがピカイチなのは、まさにヨーロッパ文化・イタリア文化のお家芸であり真骨頂なのです。温故知新と尊敬の念によって支えられている大切な感性だと思います。
イタリアに限らず、欧州の自動車産業はEV化に大きく舵を切っているので、フィアットも2030年までにブランド全車種のEV化を目標に掲げています。今後は2気筒の名作エンジンTwinAir(ツインエア)も生産終了となり、FIATのガソリン車に乗れなくなる日もそう遠い未来ではないようです。
FIAT & ABARTH fan-BOOK vol.5 (CARTOP MOOK)
そもそも、EVとは何でしょう?読み方はイーブイだけど何の略語?
EV車の「EV」とは『Electric Vehicle エレクトリック・ビークル』の略称です。この『ビークル Vehicle』という英語の意味は、簡単にいうと「乗り物」全般を指す言葉なので、クルマ・自動車(car / auto mobile)だけではなく、広い意味で「車両」のことです。
つまり、EV=電動車両
電気を「動力」に動くクルマ
と、定義されます。
この「EV」のことを、完全な電動カー『100%電気自動車』のことだと認識している人は多いでしょう。
しかし、EV(エレクトリック・ビークル)には、「電気も使って走る」ハイブリッドカー(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV・PHEV)、燃料電池自動車(FCV)なども「EV」という枠組みの範疇に含まれます。
いずれのも略称も「V」は『Vehicle ビークル』の頭文字を意味しているわけですね。
ちなみに、いわゆるピュア電気自動車のことは正確には「BEV」として区別され、意味はバッテリー・エレクトリック・ビークルとなります。わー、なんだかややこし~(^-^;
さて、自動車用語としては上記の通りなのですが、ただ、実際には、みんな「EV車」と「ハイブリッド車」みたいな使い方が一般化しつつある気はします。
まあ、本来的には誤用や誤表記でも、口語的に慣習化してしまえば伝わるしそれでOK!みたいな所があるのは、他の言葉でも一緒ですよね。そもそも「EV車」だって「車」が重複してるから言語としてはヘンな日本語になっちゃってますし(笑)
最新型フィアット500evはいつ日本発売なの?
2020年の時点ではまだ公式に発表されていませんでしたが、2021年中を目指していることは明言されています。
現代版モデルの500(ニューチンクエチェント)の際も、本国イタリアで2007年の7月4日(先代のNuova500ことフィアット500の誕生日)にデビューしてから、日本市場での販売は翌年の2008年3月15日でした。
ただ、いまだ世界的に新型コロナ渦中であるため見通しが立たない感も否めません。FIATの電気自動車はミラフィオーリ工場で製造されているとのことなので、生産計画にも影響は大きかったと思います。自動車業界でもイベント規制や自粛でプロモーションが打ち出しにくい状況ですし市場投入にマッタ!が掛かっていてもおかしくありません。
もしかすると2022年に持ち越しとなる可能性もありますが、いずれにしてもそう遠い未来ではないということ。
チンクエチェント好きとしては、早く見てみたいし、ぜひ試乗したいので待ち遠しいかぎりです!
↑日本にも並行輸入でほんの数台だけ生息している最初期EVモデル500eには、イタ車系のイベントで何度かご対面したことがあります。
欧州では記念限定車『La Prima』を皮切りに2020年から販売開始!
フル電気自動車化された次期フィアット500evは、お膝元のイタリアを始めヨーロッパ市場で既に受注販売が始まっています。ニューモデルの発売を記念したEVチンク最初の限定車『La Prima ラ・プリマ』が2020年3月から受注スタートしました。
気になるイタリア本国の価格は…
3万7900ユーロ(約455万円)と発表されています。わお!
都市部の排気ガス規制など環境基準の厳しい欧州(はやく日本やアジアもそうなるべきなのだけど…)では、どんどんEV化が推進されていくでしょうから、次第に値段は下がっていくと思います。おそらく国や地域によって補助金制度も充足していく傾向にあるでしょう。
フルEVの500は高級ブランドに位置するとして、当初はハイブリッド版から広まると考えられますし、次期型フィアット・パンダがその役割を担うだろうと随分前から言われています。
さて、話を少し戻すと、フルモデルチェンジされたEVフィアット500の販売は7月4日(おなじみフィアット・バースデー)目指しているという噂は実しやかに囁かれていたものの、COVID-19こと新型コロナウィルスの猛威に晒されてしまった事情もあり、ユーザーの手元に届けられるのはまだ先のこととなりそうです。
その一方で、プロジェクトは着々と進められていて、初コラボとなる豪華すぎるワンオフカー3台も話題に!
●最新型フィアット500ev ワンオフカー
2020年3月に、新たなFIATを象徴するかのようなスペシャル・ワンオフカー3台が北イタリア・ミラノで発表されました。世界が認めるイタリアブランド『ジョルジョ・アルマーニ』『ブルガリ』『カルテル』と、EV・電気自動車シフトの新時代を迎えたフィアット(FCA)の特別すぎるプロモーションです。
フィアット500は、20世紀を代表する「小さいクルマ」の代名詞であり小型車としてシンボリックな存在。世界中で愛されるイタリアンアイコンの1つとされるベストセラーカーは、かのニューヨーク近代美術館(MoMA)にも展示されているそうですし、本当に特別なクルマの血脈なんですよね。
最新EVモデルへの意欲と気合は計り知れないモノを感じます!
アバルト595EVに!?ABARTHブランドも電動化へ
サソリのエンブレムで知られる『アバルト ABARTH』ブランドも、電気自動車・EV化されるのか注目されています。
こちらも現時点では未知数ながら、電動アバルトの構想、可能性の示唆はされています。昔ながらのアバルト愛好家からの受け止められ方も気になりますが、野心的なABARTHであれば新しい時代のドライビングフィールの革命を虎視眈々と狙っていてもおかしくはありません。もしカルロ・アバルトが存命なら、きっとEVでも勝利を渇望することでしょう!
次世代型の最新フィアット500evは、最大出力118hpを発生するモーターを搭載。動力性能は、0~50km/h加速が3.1秒、0~100km/h加速が9.0秒。最高速は150km/hでリミッターが作動。バッテリーは、蓄電容量42kWhのリチウムイオンで、1回の充電での航続距離はWLTPサイクルで最大320kmを確保。
画像出典:FCAジャパン