【世界の名車】FIATの歴史(日本語47分)
Topick!フィアット&アバルト限定車一覧
FIAT500(ごひゃく)はイタリア語でフィアット・チンクエチェント。そう!読み方は『チンクエチェント Cinquecento』で、数字の500という意味のイタリア語を持つ有名なイタリア車の名前です♪
フィアット500と言えばルパン三世の愛車!
イタリア車と言えば…? たぶん、さほど自動車に詳しくない方に訊いてみたら、すぐに名前が出てくるのはフェラーリ?ランボルギーニ? いやいや、それは一昔前… 昭和とか20世紀末のお話でしょうから、今はスンナリと『フィアット』と答える方が多いと思います。
僕は1980年生まれですけど、同年代もしくはプラスマイナス20年ほどの世代の方々のイメージする『フィアット』って、きっとコレなんじゃないかなぁ?と…
やっぱりルパン三世ですよね♪
やっぱり宮崎駿監督の『カリオストロの城』のインパクトが絶大で、愛らしいクリームイエロー(バニライエロー)の色といい多くの方の記憶に鮮明だと思います。
実は「風魔一族の陰謀」でも、
ルパン達とFIATは派手にカーチェイスしてます↓
そして、ルパンファンの方ならご存知の通り、ルパン三世 TV第1シリーズ(1st ルパン)の後半でも白っぽい水色っぽいフィアット500(チンクエチェント)に乗っていますよね。
最初のルパン三世のTVアニメシリーズは1970年代だったので、当時の日本でフィアットという車を知る人はほとんどいませんでした。間違いなく、大塚康生氏と宮崎駿氏がフィアットを日本に広めたパイオニアでしょうね。(故モンキー・パンチ氏の原作には出てこないアニメオリジナル設定です)
そんなフィアット500ですが、車名にくっついてる「フィアット」は、トヨタとか日産みたいに自動車メーカーの会社名です。クルマ自体の名称は最初期型の排気量に由来する「500 チンクエチェント」(愛称でチンクとも呼ばれます♪)
【追記】2021/09/19
そんな古き良きビンテージな旧チンクのイメージが郷愁を誘うFIAT500ですが、2020年に電気自動車となる最新型のEVフィアット・500e(チンクエチェント・イー)が登場!フルモデルチェンジし、2030年までにFIATブランド全車種のEV化が計画されています。
フィアット(FIAT)とは? イタリア最大の自動車メーカー
フィアットと言えば、この『FIAT500(チンクエチェント)』という車。詳しく書き始めるとあまりに長くなるのでここはザックリ、また別の記事で愛着たっぷりに掘り下げたいと思いますが、先述の通り、フィアットというのはFIAT社、イタリアの自動車メーカーの名前です。
19世紀末、1899年7月11日に北イタリアの工業都市トリノ(Torino)で設立された歴史ある自動車会社。FIATとは、イタリア語で"Fabbrica Italiana Automobili Torino"(ファッブリカ・イタリアーナ・アウトモ―ビリ・トリノ)の頭文字から取られた名称。
意味は『トリノ・イタリア自動車製作所』です。なんかレトロな響きですよね♪
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創業者グループ9人の内の一人、ジョバンニ・アニェッリ(Giovanni Agnelli 1866-1945)が1902年にフィアット社長となって以来、現在に至るまで、代々アニエッリ家が大株主として経営に携わるイタリア最大の歴史ある自動車会社です。
実は、フェラーリ、マセラッティ、アルファロメオ、アバルト、ランチャ… 偉大なイタリア車メーカーのほとんどは、フィアット傘下なんですよね。(近年では米クライスラーも)
ちなみに、現行の新しいフィアット500もそうなんですが、ほとんど同じ形と大きさなのにエンブレムが蠍(サソリ)マークになってるアバルトという車があります。
え、なんで?フィアットと違うの?
という方も日本では少なくないと思いますが、ABARTHは歴史的にもFIATと縁が深いチューニングカーなのです!
FIAT500ってどんな車?チンクエチェントの意味
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FIAT社のフラッグシップと言えるこの可愛すぎる車、500cc前後の排気量のエンジンに由来して『500』と名付けられました。日本語なら「フィアットごひゃく」とも呼ばれますが…
やっぱり「500」という数字をイタリア語で『チンクエチェント cinquecento』と読んでもらえると、私たちチンク愛好家は喜びます♪ Uno.. Due.. Tre.. Quattro.. Cinque=5 (チンクエ)で、Cento=100(チェント)なので、500を意味するイタリア語は "Cinquecento" となります。
『チンクエチェント』だからニックネームは『チンク』♪ イタリアでは愛着を込めて『チンクイーノ Cinquino』とも呼ばれたりもします。
ヨーロッパをはじめ、世界中、日本にもファンが多く、もちろん本国イタリアでは現在も多くの人たちに愛され続けている車。
この写真はヴィチェンツァ駅前の公園で撮影しましたが、イタリアの日曜日の公園ではこうしたクラシックカーの集まりがしばしば催され、たくさんの現役オールド・チンクが顔を揃えます。
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やはり、この可愛い形のオールドカーが、いわゆる一般的な『チンクエチェント』のイメージでしょうか。これはイタリア人の感覚でも同様という印象ですね。いろいろ思い出深いようです。
タイプは大きく分けて4種類ありますが、そのフォルムと基本設計はシリーズ通して20年もの間ほとんど変わっていません。
この形のチンクエチェントは、2代目とされる500で『Nuova500』と称されるモデル。
「ヌォーヴァ・チンクエチェント」と読み、イタリア語で『新しいFIAT500』という意味になります。1957年から1977年まで生産されたチンクエチェントは、当時のイタリア人の誰もが乗り、とても愛されていた車なのです。
イタリア旅行されたことのある車好きな方なら分かると思いますが… ちょいちょい、現役の旧チンクにも古い石造りの街並みの中、今でも出会えますよね。半世紀以上も前の車だけど現存数は多いです。
20年間近く製造されて400万台も販売されたという、まさにイタリアを代表する国民車です。
アイデンティティの一つと言えるでしょう。
ちなみに、初代チンクエチェントはこの車です。
FIAT500『Topolino トポリーノ』
意味はイタリア語でハツカネズミ(可愛い♪)
新型フィアット500の登場!新しい3代目チンクも魅力的♪
そして、2007年3月23日に発表された
現代版の新しいフィアット500!
受け継がれたチンクエチェントのDNA… 初代500(ご先祖様であるトポリーノ)の発表からちょうど50年後という、粋な演出での華々しいデビューはファンの記憶に残るところ♪
翌年2008年の日本販売スタートから、10年以上が経った今では路上で遭遇することも格段に増えました。売れてる輸入車です。
ひょっとすると若いユーザーの方々にとっては現行ニューチンクの方が『フィアット』のイメージになりつつあるのかもしれませんね。
ポップで可愛く、カラフルな限定車など個性的なラインナップも多彩…☆
国産車のシェアが圧倒的に強く、やや一元的だった日本の自動車文化に、ミニやフォルクスワーゲンと並んでファッション性を持ち込むことに大きく成功した例の一つと言えるでしょう。
特筆すべきはフィアットの限定車の魅力ですね! カラーバリエーションが多く、ルパン仕様の黄色(クリームイエロー)も『バニライエロー』として限定発売されたことがあります。隠れキャラ的なMTモデル(マニュアル・チンク♪)も人気です。
軽自動車をはじめ、日本車のわりと高いグレードの車種においても、輸入車に似たソリッドカラーやエクステリアが採用されることが増えてきたのもフィアット人気の影響はあると思います。
外車のイメージは昔とはずいぶん変わりましたし、身近になったと思います。イタリア車に限らず、フランスやドイツの輸入車もとてもよく見掛けますよね。フィアット500の中古車も、発売から10年も経つとけっこうお手頃な価格で出てますから一度見に行ってみるのも楽しいですよ!
ただ、見た目の可愛さやファッション性だけで決めてしまうのは早計です。ヨーロッパのクルマは玄人好みなので…。フィアット車に関してはデュアロジックという独自のミッション(セミ・オートマ)がなかなかのクセ者です(苦笑)
さらに面白いのは2011年からツインエアという2気筒ターボエンジンのモデルが加わっているコト! これがまた玄人っぽさが漂ってて、好きなヒトは大好きというシロモノ…(僕は好きです♪)
フィアットバースデーやフェスタなどイベントも豊富!
FIATが公式で主催するバースデーイベントがあったり、ショップやオーナー有志のミーティングがあったり、はたまたフィアットチョコなんてものまであったり♪ グッズやアパレルも豊富で、このファッショナブルなブランド力の強さは、さすがイタリア!
車離れとか、自動運転とか… そういったモロモロのクルマ事情の状況からも、なぜだか不思議と遠いところに居るような…
いかにもイタリアらしく、人間くさい(?)
愛すべきFIAT500のことを、日本のチンク愛好家『cinquecentista チンクエチェンティスタ』の一人として、こうして書き綴っていく次第です。かれこれ20年来のイタリアLOVERなヒトなのでいろいろと話題は派生するとは思いますが、自分も乗っているニューチンクの知識・情報を中心に、誰かの『好き』のお役に立てたり、キッカケになれたら幸いです♪
ルパン三世アニメ画像キャプション
©モンキー・パンチ/TMS・NTV