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デュアロジック不具合【体験談】怖い!走行中のギア抜けのトラブル…故障の原因と対策はあるの?

投稿日:2022-04-17 更新日:

 

フィアット500は壊れやすいの??

2007年にデビューした現代版の新型フィアット500は人気のイタリア車。そのメカニズムの中枢を担う箇所でもある『デュアロジック dualogic』という機構がありますが、おそらく深刻なトラブル・故障を引き起こすとすればそこ!

ニューチンク乗りの間で恐れられてますよね(苦笑)

 

EVトポリーノ"電気サソリ"New ABARTH

 

逆に言えば、デュアロジック以外でのニューチンクの致命的な不具合というのは、あまり聞かない気がするので、ステレオタイプ的な「イタ車は壊れる」説は今のフィアットは当てはまらないとは思います。

でも、部品交換や細かい修理は日本車より多いです、実際(笑)

前任のソライロ号こと、チャチャチャアズールの「Fiat500 1.4LOUNGE」を新車から乗り始めて4年半、走行距離45,000kmほどで、デュアロジックが不調となった際の体験談をここに。

 

La FIT+a(ラフィータ)
Fiat デュアロジック車用シフトノブ

■デュアロジックとは? 『ギア抜け』ってなに?

ご存知の通り、フィアットのトランスミッション(自動変速装置)は、デュアロジックというFIAT独自の機構で、内部的には5速マニュアルという代物です。

クラッチ操作は自動なのでセミオートマチック車という分類になるわけで、もちろんAT限定免許でルール上OKですが、普通に「オートマ」と呼べるかどうかは謎です(こんな話も、フィアット乗りの間ではよく自虐ネタにしますが笑)

 

さて、怖~い噂では聞いていましたが、その、自動でギアの切り替えを行ってくれていた油圧装置の『デュアロジック dualogic』ですが、うちの前任チンクでも不具合が生じました。走行中の減速時に、突如、ニュートラルに「ギア抜け」してしまうという症状…

たとえ走行中であっても、コンピュータがエラーを検知すると危険回避のために、強制的にニュートラルになってしまうという「ギア抜け」現象。ECU的には安全のための措置のつもりかもしれませんが、イキナリ空走状態にされたら危ないっつーの!! こんな、厄介かつ危険な症状が走行中に発生した場合は、即ディーラーさんに持ち込むべきだと思います。

その時は、すぐさまキーOFFして、幸いなことにエンジンは再始動してくれる状態だったので事なきを得ましたが、一度だけ全くエンジンが掛からなくなったこともあります。

(路肩に停車中で助かりましたが…)

もちろん、個体差というかケース・バイ・ケースでしょうから、徐々に弱って不調になっていったり、急に不動になってしまったりと様々だとは思います。僕のチンクに関しては前者で、常時ではなく、ときどき「ギア抜け」してしまう。

発生するタイミングは信号待ちのため減速時です。シフトダウンしていく途中で急にエラー音が「ピーンピーンピーン」と鳴って「N」表示のニュートラルになってしまうという症状

ネット上の報告では、加速中にギア抜けするというケースもあるようで、その場合は後続車に追突される危険性があります。他にもシフトアップしなくなったりと症状は様々です。いずれにしても危険性が伴うので、ひどい場合は自走せずロードサービスを使ってディーラーに入庫すべきでしょうね…

 

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■まずはディーラーに相談… でも回答はASSY交換!?

フィアット・アルファロメオ正規ディーラー

ただ、ディーラーに数日預けた際も、スキャンツールでエラーのログは拾えても、先方のテスト走行中では症状が確認できなかったそうです。デュアロジックはディーラーでは分解整備はしないそうなので、症状が出ない場合はエラーログのリセットだけで返されてしまいます。

デュアロジックのオイル漏れによる油圧低下で、ギアチェンジ時にコンピュータがエラー判定する?そういった状態ではないか、という見立てでしたが、怪しそうな部分は丸ごとアッセンブリー交換(ASSY)を勧めるのがディーラー側の立場ですね。

たしか、アキュームレータ諸々の交換で20万程だったと思います。(高価い…)

 

●アッセンブリー交換(ASSY)とは

自動車、パソコンど工業製品の多くは、細かいパーツの集合体で成り立っている。このような製品を分解する過程において、パーツ一つ一つまで分解する前にユニット(構成)の状態にまで分解する事ができる。この1つのユニットをASSYと言う。製品を修理する時には、ASSYで交換する例が多い。

上記のような製品でASSY交換をする理由としては、効率性や確実性、品質などを確保するために、該当するような個所をASSY交換する事がある。

出展: wikipedia「ASSY」項

 

以上のように、アッセン交換自体は悪い事ではないです。ディーラーさんも当然ながらボってるわけでもないですが、いずれ交換の必要が生じる重要箇所であることは間違いないデュアロジックに対して特にメンテナンス・プログラムを用意するわけでもなく、点検項目にも加えていないという全体的な方針には問題が大アリ!と、とある識者はおっしゃってましたね…

実際、FIATのデュアロジックについて研究・探求を深めて、それこそメンテナンス・プログラムや、デュアロジックオイルの交換を推奨するガレージやショップさんも増えてきています。(ネットで検索するとけっこう見つかります)

 

■イタリア車に強いショップさんに相談するという手も!

別にアンチ・ディーラーというわけでもないんですが、わりとアッサリ対応されてポンとASSY交換の高額な見積もりを出されたので、イヤイヤイヤ!もうちょっと診てよ!と(苦笑)…そうですね、例えるなら、体調悪くて病院に行って長い時間待ったのに「風邪ですね」の一言で数分の診察で帰される気分というか…(いや、ちょっと程度が違うか笑)

修理するにしても、ちゃんと納得したかったわけです。自分の大切なクルマですし。

そのとき、FIAT車のデュアロジックを熱心に取り扱っているガレージをネットで調べて、相談してみました。(写真は車のコンピュータにスキャンツールを接続、診断してもらっている所)

デュアロジック本体からのオイル漏れの形跡は見当たらず、「ギア抜け」の症状も頻発してないので、「もう少し様子を見ましょう」と、この時は入院せず。

 

ディアロジックのコンピュータ制御のセッティングを最適化してもらい、運転の仕方も、ミッション・ギアチェンジに負荷を掛けない方法を教わりました(また別の記事にて)。

ウチのも、低速ギアにシフトダウンする時の方がミッション自体に掛かる負荷が大きくなると同時に、デュアロジックの油圧不足がセンサーで検知されてエラー判定するが出ていたので、乗り方で小康状態を保つことは可能でした。

でも、ドナドナも覚悟しなければならないですし、危ないので乗り続けない方が無難なのは確かです。(たとえアッセン交換が高価くても、お金より大切なのは命!

ドナドナされる愛車の空色チンクイーノ
↑これはバッテリー不良にヤラレたのですが…

 

それに、不具合は自然治癒はしません

交換は不可避です。

 

■そもそもデュアロジック不具合の原因は?

日本では2008年にリリースされたニューFIAT500も、新車デビューから、ある程度の走行距離を重ねた車両が増えていくにつれ、やはりデュアロジック系の不具合やトラブル、故障の例が年々に出てくるようになっているそうです。(特に第一世代)

グランデプント時代から「鬼門」の一つとされてるらしいですが、技術的には熟成も進み、対策部品が採用されてるため、最新版チンクのデュアロジックはもっと良いらしいですね。

とはいえ、折り返し地点の走行距離4~5万kmあたりが怪しいらしいですからチェックは必要とのこと。当然ながらクルマ自体の個体差、メンテナンスや乗り方も人それぞれです。(モノによっては10kmオーバーでも何事もないレアケースも)

原因の大半は消耗です。

繰り返しになってしまいますが、自動車の大きなパワーを一手に引き受けるミッションに関わっているデュアロジックの各部が経年で壊れるのは当たり前。ただ、不具合が出始める時期が早すぎるから、「壊れやすい!」「聞いてないよ!?」という悪評になってしまうのかな…、と。

たしかに、たかだか4~5年で重要なユニットを交換するなんて話は、まず日本車じゃ聞きませんからねぇ~(苦笑)

 

■デュアロジック故障の対策はオイル交換などメンテナンス

推奨される具体的な対策としては、デュアロジック・オイルを交換して診断を受ける事。

これはエンジンオイルやミッションオイルも同様ですが、やはりオイル系は人間で言うところの血液なので大切です。お金と時間に余裕を持って、定期的にメンテしてあげられればベター… でも、自分の体も疎かにしがちな僕はあまりエラそうなことは言えません(^-^;

●デュアロジックオイル交換について↓

 

デュアロジックはメチャクチャ故障が多い!と考えずに、先述の通りですが、ブレーキやクラッチ同様に「消耗部品の一つである」という認識が大事なんですよね。だからメンテナンスやオイル交換してあげれば健康に長生きできるワケで…(ほんと人間と同じです)

まあ、そうは言っても、オーナーやドライバーの大半は素人なのだから、デュアロジックって名前は知ってても理屈や構造なんてワケ分かんないですよ。普通。

だからこそ、プロである正規ディーラーさんには責任持って積極的にアフターケアもして欲しいんですけどね~…(まあ、売るのが第一の仕事だからなぁ… ごにょごにょ←愛のある人もいます!

 

■手の掛かる子ほど可愛い… それがイタリア車!(笑)

トラブルに神経質になる必要はないと思いますが、消費者も賢くならなきゃイケナイのも事実です。そういう意味ではフィアットは決してメンテナンスフリーな車ではないので、お互いがんばりましょう!できる範囲で、気を使ってメンテして、いたわってあげるほどに、長持ちする確率は少しずつでも上がっていく… それは機械の理(ことわり)のような気はします。

まあ、壊れる時は壊れるし、裏切られる時は裏切られますが(笑)人生そんなもんです。

2016年の大規模マイナーチェンジを経て大幅に改良の手が加えられたことと、10年以上の熟成を経て変速ショックの継ぎ目はかなり減って改善されたという口コミやレビューも目にします。今は後期型モデルなので過剰に心配する必要はないように思います。

 

 

幸せな事なのですが、長い間、日本は至れり尽くせりな不自由の無い社会だったので、ちゃんと機能しない物事に対応したり…とか、壊れたものを直しながら…とか、なかなか対応しにくいですよね(世界のほとんどは後者)。でも、それでも新型フィアット500は今なお支持を得ているわけで、また時代がひとつ変わったというか、成熟しているのでしょう。

ま、自然体でフィアット・ライフを楽しんで、乗りまくればハッピーなのかな、と♪ 

イタ車系のイベントは超楽しいですよ♪

 

一部出典:FCAジャパン

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