『マイルドハイブリッド』という言葉が、欧州車のニュースを中心に急速に広まりつつある感がありますが、フィアット車のハイブリッド化もこの『Mild Hybrid(mHEV)』が鍵となるのは間違いないようです。
New!【最新追記】2020.01.18
ヨーロッパにおけるディーゼルエンジンに代わる環境対策として、48ボルトのハイブリッドシステム「マイルド・ハイブリッド」が最新型のフィアット車(パンダ)においても採用が有力視されているとのこと。
マイルドハイブリッド(英語: Mild hybrid)とはハイブリッドカーの一形式。 通常の乗用車に搭載されている発電機(オルタネーター)を強化して、内燃機関(エンジン)の補助モーターとしても利用できるようにしたものである。
フォルクスワーゲンの不正問題でもクローズアップされましたが、欧州の自動車に対する環境基準は日本よりずっと厳しいという実情があります。その分、電気自動車・EV化への舵切り時期も早く、その流れは加速しているのです。
一時期、欧州を中心にこぞってクリーンディーゼル(これも日本にはあまり縁がない)を推進・採用していたわけですが、その潮流は既に終焉に向かっていると言えるでしょう。FCAでも、フィアット500・パンダに採用されていた1.3Lクリーンディーゼル(欧州仕様)は生産を終えることが決まっています。
まあ、僕はモータージャーナリストでも何でもなく、ただのFiat500好きな一般人ですから、ただの興味で次期フィアットの動向を考察しています。ハッキリ言って趣味なので何の責任も持ちませんが(苦笑)、イタリアの自動車関連サイトのニュースを読み漁っていると、ハイブリッドからEV化への流れはまずはフィアット・パンダが次世代の先鋒を担うという見方のようですね。
日本のフィアッティスタとしては500(チンクエチェント)を贔屓目に見てしまいがちですが、やはり本国イタリアでの国民車的な「アシグルマ」の位置を担うのは現代では『フィアット・パンダ FIAT PANDA』なんですよね。
1980年代から、イタリア人の「アシ」として活躍してきたのは旧パンダとニューパンダです。
●FIAT PANDA関連記事
旧チンクエチェント(Nuova500)よりだいぶ後に登場したフィアット・パンダですが、ひと昔前にはこうして共存してる姿をイタリアの路上でよく見かけたものです。
新型チンクエチェントも、先代FIAT500のアイデンティティを継承したとはいえ、現行のフィアット・パンダは高価いですからね。レンタカーでも安価なラインナップはFIAT PANDAが名を連ねてることが多いです。もちろん、500はイタリア人にとっても特別なクルマであることは確かですが、かつてのような「国民車」という位置付けではないでしょうね。
現行のフィアット・パンダは、500と共にFIATの現代のコンパクトカー(Aセグメント)として成功しているモデル。それを更に発展させたいとFCAは考えているようです。環境対策を施した、未来志向のシティカー(大衆車)を目指すのでしょう。
もちろん、500は世界屈指の人気車ですし、FIATにとってシンボリックな存在なので、本丸のような扱いでブランド力を高めていくのではないでしょうか。ファッション等でも知られる通り、イタリア人のブランド追求力は凄いですから。
フィアットEV化の布石はかなり前から準備されてはいますが、
現実的に考えて、前CEOのセルジオ・マルキオンネ氏がかつて言及していたように、稼ぎ頭の500とPANDAをいきなりEV化するのはコスト的に自殺行為となりかねず、やはり大方の予測通り500Xやジャルディニエラ(仮)といった大きい方から段階的にハイブリッドとEVを導入していくのでしょう。
それを経た上で、お家芸の小型車(Aセグメント)のハイブリッド化、最終的にはEV化… といった流れで、そのあたりの需要を将来的にごっそり勝ち取る…!というシナリオを描いて開発していると言われています。
とうとう、最新型のフィアット500はハイブリッドor電気自動車になるのかぁ~・・と、ボクと同じで、微妙な気持ちになりがちな方も少なくはないと想像するのですが、もうちょい先っぽいですかね。現状からすると。少なくとも500に関しては2019年には無理そうな感じです。
先述の通り、ディーゼルエンジンを搭載したフィアット・パンダは生産の中止が決定されていて、(日本市場では縁がありませんが)Fiat500の1.3リットル・ディーゼルにも及ぶと見られていますが、ヨーロッパの環境基準をクリアしていく上で、2020年には何らかの形で小型車のハイブリッド化に漕ぎ着けることでしょう。
●FIAT PANDA関連記事