チンクイーノ(Cinquino)はFIAT500の愛称
チンクイーノ(Cinquino)とはイタリア語で、親愛の情を込めた『FIATチンクエチェント』の呼び方です。愛称とかニックニームみたいなもの。今でも多くのイタリア人は、愛すべき”La Fiat500”のことを親しみ深くそう呼びます。
イタリア語の意味合い的にはさながら”チンクちゃん”といったニュアンスでしょうか。
~ino(イーノ)とか~ina(イーナ)とか、感情的に「小さい」「少し」といった意味を表すイタリア語の指小辞というもので、転じて「~ちゃん」みたいな可愛さを表したりもします。(英語ならリトル500とかなのかな?)
ちなみに『チンク』は日本ならでのニックネームで、イタリアを始め外国ではそう呼ぶことはないようですので、たぶん通じないと思います。旧チンクとかニューチンクとか、可愛らしい呼び方なのでぼくは好きですけれど(^-^)b
あと、イタリア人は普通に『ラ・チンクエチェント La 500』と呼ぶことが多いですね。
フィアット・パンダは『ラ・パンダ La Panda』ですし、英語の”The"にあたる定冠詞の”La”を頭に付けて言います。
★プチ・イタリア語講座★
すこしイタリア語を知ってる人なら、"Cinquecento"は語尾が"o"だから男性名詞なのでは?と思うかもしれませんが、自動車を意味する”macchina”(マッキナ)が女性名詞なので、車名に付く定冠詞は男性系の”il"ではなく女性系の”La”になります。なので「La 500」でOKなのです!
そういえば、『チンクイーノ Cinquino』という名前の小さなチンクエチェントの形をしたFIATチョコレートもありましたね♪
FIATチョコレート『チンクイーノ Cinquino』
このフィアットチョコ、エンジンフードのルーバーなど再現度はかなり秀逸で、そこらの車チョコとは一味違っていました(笑)
初期型チンクに設定されていた1.4リッター
僕が4年半を共に過ごした最初のFiat500は
チャチャチャアズール
1.4 LOUNGEでした。
通常ラインナップだった「チャチャチャアズール」というボディカラーも1.4Lエンジンの500自体も、けっこう早くにカタログ落ちしてしまった初期型ニューチンクです。今となっては1400ccは中古車チンクでしか手に入らないレア車種となってしまいましたね。でも、低走行距離の1.4はきっと少ないことでしょう。
僕にとって最高の相棒だったことに揺るぎなく、時折あのエンジン音とドッシリ安定感のある走りを思い出します。
いいですよ、最高出力100psの骨太チンク。
立ち上がりの低回転域こそ弱点で、やや"モッサリ"した感じは否めませんでしたが、中高速でグングンと加速させるスポーツドライブでは、小柄ながら最高にキモチイイ! ここぞと4,500回転くらいまでブン回してエンジンの調子をアゲアゲ↑↑
右車線キープで ギュンギュン と軽快ながら安定感のある走りを楽しめるあたり、やっぱり高回転高出力型の1.4は抜群にイイと今でも思います。
2気筒の875ccながら、ターボで85馬力を捻り出す「ツインエア」と入れ替わる形で日本市場からは姿を消した、1.4 16Vの走れる新しいフィアット500。そもそも当初から、専門誌などの試乗レポートでもどーも評価が低調気味で少々くやしかった。(自分の乗ってる型だけに、けっこうチェックしてた)
やはり当時は、スペックと価格からもABARTHを引き合いに比較されてしまい、ハンパもの扱いとなってしまった感も否めず、街乗り主体ならリーズナブルな1.2で充分、走りを楽しむならABARTHという印象だった気がします。
でも、アバルト500は数字こそチンクエチェントだけど、やっぱアバルトっすもん!(サソリも好きですけどね~♪)
あくまで、普通の「フィアット500」に乗りたかったんですもん。仕方ないよね。
チャチャチャアズール(cha-cha-chá Azur)という色
富士山をバックに記念撮影をパシャリ☆
たしかオフ日に箱根にドライブに行ったとき。新湘バイパスで茅ヶ崎海岸までサクっと抜けて、R134から西湘バイパスで小田原に。いつも渋滞してるイメージの湘南大橋も、平日の午後は空いていたので、海沿いのラインを快走してとても気持ちよかったのを憶えています。
仙石原のススキを眺めてから、湖北より芦ノ湖スカイラインに乗って、その途中で撮影したっぽいですね。sportモード本領発揮でワインディングを存分に楽しみました♪ で、ようやくソライロらしさが出た、いい絵がようやく撮れたのがこの写真。
この色って、おもいっきり軽いから、光が反射するとほとんど白にしか写らない。まあ、デジカメもフツーのなんで仕方ないですけどね。
晴れの日は肉眼ですら白に見えるので、このくらい曇ってる方が "らしさ" がよく表れる。
ね、ね、本当に空色でしょ?
チャチャチャ・アズールという、日本市場でのネーミングはなかなか斬新だと思いますが(当初の基本カラーには、たしか、音楽ジャンルがくっついてたのかな)
イタリア市場では、
"Azzurro cuor leggero"
読みとしては「アッズーロ・クオル・レッジェーロ」ですね。アッズーロは、サッカーイタリア代表でもおなじみ、ナショナルカラーのスカイブルー。レッジェーロは「軽い」だから、意味合いとしてはイメージも近いけれど、クオル(cuore=心)を、「心もち」と意訳してよいのかは不明。
それとも、
ハートウキウキ
的な、心軽やかな表現なのかもしれないね!
ちなみに、チャチャチャアズールのカラーコード(色番号)は【294A】です。
SPORTモードで登りカーブをわりとタイトに攻めつつも、長めの下りではアクセル抜きっぱだったので15.6km/Lと山路にしては悪くない燃費。箱根湯本あたりで渋滞にハマったものの、帰りの海沿いも快走でした。
山あり、海あり。 楽しいね!
ところで、いっちょ前にバックセンサー付いていて、ピピピっと教えてくれますよね(※過信は禁物)。いま乗ってるツインエアは並行輸入モノだからなのか、パーキングセンサーはもともと付いてませんでした。
ここの溝のパッキン部分にけっこう汚れがたまりやすくて、暇さえあれば「つまようじ」でホジホジしてたものです(笑)
このブログの位置付けって、できればアーカイブ的なものを目指してますが(情報関連は一応ウラとってます)チャチャチャアズールに乗り始めた頃はホントに何も知らなくて、車イジリもぜんぜん詳しくなかったです。勉強しました。今も勉強中です。(はてしなく上級者の方々が沢山いらっしゃいます)
ただ、長い間イタリアに関わってきて、等身大でイタリアに携わる仕事をして、好きなイタリア車に乗っている、昔も今もMYチンクイーノに乗れる日々はささやかな幸せで、運転は飽きること無く楽しい。(「チンクイーノ Cinquino」はイタリアでの愛称で、僕はチンクよりこっちの方が好き)
イタリア好きな日本人にとっても、500は特別な車。
自分もクルマも、動かなくなるまで一緒にいたい車。
オールド・チンクは… これからの夢かな。
IL SOGNO NON PUO FINIRE
(夢は終わらない)
(トレヴィの泉付近の、あやしい屋台で2ユーロで買った。カラーコピーぽい。)
いろんなことがありました(苦笑)
僕が初めて新車として自分で買った車(※正確にはディーラー展示車で数キロ走行してた新古車)
カラー名こそ「チャチャチャアズール」って、ちょっと微妙かなと思いながらも、あの淡い空色は今だって大好きだし、時には初代のマイ・チンクに思いを馳せて、手放した今でも足跡を書き記しておきたいなー。と思っています。
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