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スタート&ストップ車用 バッテリーとは?高価だけど耐久性・寿命は抜群!アイドリングストップ対応品

投稿日:2018-08-01 更新日:

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■アイドリングストップ機能はバッテリーに負荷が掛かります

フィアットで言うところの『スタート&ストップ機能』つまりアイドリングストップ(IS)は、バッテリーに大きな負荷が掛かります。当然ながら、アイドリングストップ=エンジンが止まる。なので発電機であるオルタネーターも止まり、バッテリーに充電された電力のみで停車中の電装をまかなうことになります。

エアコン使用時、ナビやオーディオ、夜間ならヘッドライト・ウィンカー等ランプ系、アイドリングストップしている状況によってはそれなりに大きな電力となるでしょう。

それゆえに、バッテリーの充電量が充分でなかったり、電圧が下がっていたり(エンジン温度が低いなど)、バッテリー自体が弱ってたりすると、フィアット500のスタート&ストップに関して言えば、自動で機能が解除されてエンジンが再始動します。あるいは、スタート&ストップでの停車から2分半が経過しても自動で再始動します。

つまり、S&S機能のスイッチONなら、いつでも必ずアイドリングストップというわけではなく、クルマ自身がバッテリーの状態をセンサーで把握して状況に応じて制御しているわけですね。(詳しくはアイドリングストップ系の記事にて)

 

また、アイドリングストップ機能の有無とはまた別に、

近年の省燃費のエコカーは、常時バッテリーを充電する仕様となっています。ある程度の充分な電力量まで充電すると一旦発電を止め、そして一定量まで電力消費して足りなくなると充電を再開する『充電制御(発電制御)』を行います。フィアット500も現行車両はその制御を採用しているそうです(初期の年式ではおそらく非搭載)

また、エンジンの力が必要な加速時や登板時などは発電を控え、アクセルオフの減速時などガソリンを必要としない状況を選択して充電するなど効率的な仕組みとなっています。

しかし逆に言えば、従来のバッテリー充電方式のように、電力が減ってきた時にいつでも即充電するわけではないので、バッテリー本体に対しては多くの負担が掛けるシステムなのです。

 

アイドリングストップ車のバッテリーは普通のと違うの?

先述の『充電制御(発電制御)』に加えて、アイドリングストップ機能を行うエコカーは、常時、短めのサイクルで充電・放電を繰り返すので、短時間でも効率的に充電できる構造の専用バッテリーを搭載しています。

容量だけでなく、充電回復性能と耐久性の高めたIS専用バッテリーは、バッテリーとしての構造自体が異なるわけですね。

 

では、アイドリングストップ対応の専用バッテリーとは? 普通のバッテリーと何が違うのでしょう?

スタート&ストップ機能を積極的に利用していると、停車時の条件が揃ってさえいれば頻繁にアイドリングストップします。止まっている間の電装品を充電されている電力でまかなうと同時に、エンジンを再始動させる時には大きな電流を必要とするため、アイドリングストップからの発進時にはバッテリー内の電気量は急激に減ります。

クルマはその減少分の電気を補っておく必要があるので、オルタネーター(発電機)で急速充電しようとします。しかし、アイドリングストップ非対応の標準バッテリーでは、その急速充電に対応する性能が無いため、短時間での電力回復が充分に出来ないわけです。

一方のアイドリングストップ対応バッテリーは、現代のエコカーの特性に適合した構造と性能を持っていますから、高い耐久性と寿命を誇るということです。ただ単に値段が高いわけではない。伊達じゃないってコトです。

 

■アイドリングストップ対応の専用バッテリーを使うべき理由

FIAT純正バッテリー(スタート&ストップ対応)EXCIDE

ある程度の長い距離を巡行する運転環境であれば問題ないのですが、ストップ&ゴーの多い道路状況や街乗りなどでは、不十分な充電と放電を繰り返しているうちにバッテリーが消耗、本来の寿命を縮めてしまったり、最悪バッテリーあがり… というトラブルにつながってしまうかもしれません。(それを予防するためにクルマ側がアイドリングストップしなくなりますが)

今のクルマは電気を使う装備品が多いですし、特に日本は信号や交差点で停車・再発進する機会がひじょうに多いので、電力消費量に対して充分な発電量を得られない運転状況となりやすいです。

 

もちろん、IS対応のバッテリーでなくとも、規格が適合していれば積むことは可能ですし、必ずしも不具合が起こるわけではない(※保証はしませんが)でしょうから、スタート&ストップ機能を常時OFFで使わないのであれば安価な代替バッテリーを使うのもユーザーの選択肢のひとつです。IS対応バッテリーは価格だけで言えば2~3倍したりと高価ですからね。

バッテリーを弱らせるような乗り方をしなければ、初期不良や寿命でもない限り、バッテリーあがりしてしまうことも普通はないはずです。

ただ、ある程度の自動車の知識があって(もしくはちゃんと調べて)メリット・デメリット、リスク、トラブル時の対応、任意保険の条件も含めて、ドライバー自身の責任で取捨選択していけることが前提となるとは思います。

せっかくのエコカーで、燃料消費を抑えた制御による燃費・省エネ対策をしていても、その機能を有効に発揮できるバッテリーを選択していないと、結局はクルマの性能を低下させてしまったり、バッテリーの寿命が大幅に短くなってしまったりと、結果的にコストが高くつく… なんてことにもなりかねませんよね。

 

■フィアット500に使えるアイドリンストップ対応バッテリー(参考)

FIAT純正バッテリー(IS対応)はけっこう高いです(30,000円くらいかな)。みんカラなどネットでFIATオーナーさん達の報告をみていると、最近の主流はやはりBOSCHみたいですね。

BLACK-EFB(Enhanced Flooded Battery)というシリーズのBLE-60-L2は、価格的にもリーズナブルです。2万弱くらい。

 

各社、性能に応じた段階的なラインナップになっていて値段はピンキリですが、アイドリングストップ用でなくとも充電制御に対応(電極に銀を使用して充電効率を向上など)していたりと、ドライバーの乗り方に応じた選択ができますね。そういうカスタマイズも地味だけど面白いです。(たぶん体感的には効果が分からないだろうけど)

もう少し調べてから、表にでもまとめられればと思っています。

 

マニアックですがバッテリー構造についても資料を得られたので載せておきます。(まあ、僕もよく分からないですけどね 笑)

 

IS対応バッテリーはMHFバッテリーやEFBバッテリーと呼ばれるもので、見た目は普通の液式バッテリーと何ら変わりませんが、中身の構造がまったくの異なるそうです。(MHF= Micro Hybrid Fooded   EFB= Enhanced Flooded Battery)

【MHFバッテリーの構造】

①極板形状/枚数、活物質の材質変更
②プレート群圧の強化
③極板の仕様変更
④特殊セパレータ採用

アイドリングストップ対応バッテリー

最大の特徴は、短時間での充電が可能な充電受入性の大幅な向上があります。その為に極版の形状変更や枚数の変更、活物質の材料変更など内部抵抗を極力減らす構造になっています。エンジンを止めたり、動かしたりを繰り返すS&Sの車両にはパフォーマンスを引き出す為、最適なバッテリーが必要となります。

 

アイドリングストップ専用バッテリー構造比較

中身も液化バッテリー(STD)と比べるとこれだけ複雑になります。STDバッテリーと比べ金額は高くなっていますが、それだけの性能&耐久性があるバッテリーが必要となるわけです。

 

 

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