旧チンク(Nuova500) フィアットの歴史 FIAT全般

"CINQUECENTO"の名を受け継ぎ東欧ポーランドで活躍した”隠れ”3代目フィアット500(チンクエチェント)

投稿日:2019-03-28 更新日:

いわゆるルパン・モデルの旧チンクことFIAT500(ヌオーバ・チンクエチェント)は、初代500のトッポリーノを引き継いだ新しい(Nuova)500で、正統な『2代目』チンクエチェントです。

そして、2007年にデビューした現代版の新型フィアット500は『3代目』という位置付けの後継車とされますが、実は「チンクエチェント」という車名だけで歴代の順序を付けるならば『4代目』にあたります。

数字の500ではない『Cinquecento』というアルファベット表記の名を持つFIAT車が90年代に登場しているからです。

 

ご存知の通り、イタリア語の”Cinquecento”の意味は500という数字で、約500ccの排気量だった初代&二代目のエンジンに由来するものです。

1991年にFIATが発表した『Cinquecento』は名前こそチンクエチェントにあやかってはいるものの綴り表記で、500という数字や理念には取り立てて縁が深いわけではありません。

2代目フィアット500の後継車という位置付けで言えば、旧チンクの最終型である500Rと並行して販売されていた126がそれにあたります。そして、FFハッチバックが市場人気を勝ち取りつつあった70年代では500シリーズ由来のRRの126では対抗できないとして、急遽開発された、かのジウジアーロの名車『初代フィアット・パンダ』が事実上のフィアット500の後継車と言えるでしょう。

さて、1979年発表の「FIAT PANDA」と取って代わられる形で間もなく本国イタリアでの生産に幕を閉じた126でしたが、その製造を担っていたポーランドでは、旧東欧諸国向けのベーシックカーとして生産され続けました。そして、その後を引き継ぐ形で、新しいFFベーシックカーとして登場するのが『Cinauecento』です。つまり、どちらかと言えば126の直系なんですよね。

Arcaion / Pixabay

Arcaion / Pixabay

 

形から何となく連想する通り、どちらかと言えば四角い系のパンダ寄り(あっちはもっとカクカクですが)で、あの丸みを帯びたザ・チンクエチェントな可愛いフォルムデザインとは離れてしまっているので、FIAT500の遠い親戚くらいの捉え方をされることも少なくない気はしますね…(失礼)

文献など資料でも、わりとサラっと流されがちで、チンク『3代目』の座も事実上は今のニューチンクに勝ち取られちゃってます。

メカニズム的にもフィアット・パンダを踏襲しているそうですが、水冷直列4気筒の700cc(or 900cc)のフロント横置きエンジンは、なんと600(セイチェント)にルーツを持つそうな。車体サイズは3227×1487×1435mmとのことで、パンダより少し小さい3ドアのハッチバック。

しかも、1998年にビッグマイナーチェンジを施されて、名前も『Seicento』つまり600(セイチェント)のローマ字綴りに変更されます。

これらの「Cinquecento」「Seicento」は共に、日本には正規輸入されなかった車種なのでだいぶ影は薄いマイナーな存在ではあるのだけれど、レーシーなスポーツモデルの「スポルト」や「トロフェオ」などABARTH(アバルト)が手掛けた名車はレース好きの間では有名。

決して侮ってはいけない”隠れキャラ”的なチンクエチェントなのです!

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